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NOメガネ!NOLIFE!

視生活を明るく快適に メガネのイザワ

補聴器に対するイメージってどうですか?

こんにちはメガネのイザワです

今日は補聴器について語ってみようと思います。

皆さんは補聴器に対してのイメージはどう思っていますか?

補聴器を使おうか悩んでる方や、ご家族の方が「使った方が良いのかな?」と検討している方もいらっしゃるかと思います。

近年、補聴器は大幅な進化を遂げてきました。

私が業界に入ったころ25年前くらいはアナログ補聴器というのがまだまだ主流でした。

アナログ補聴器というのはマイクで拾った音をそのまま増幅するというのが基本的な構造ですが、アナログ補聴器の後期の方の機種は増幅過程で調節(イコライザー)を介して最大出力抑制や高音と低音の調整などができました。

あくまでアナログの調整だったので小さいダイヤルを細かくいじって調整するため調整士の技量による違いなども大きかったと思います。

そして今でも皆さん補聴器の負のイメージとして持たれてる事の多いピーピー鳴るハウリングハウリングの発生原理を理解しその原因をつぶしていけば問題ない事が多いのですが、耳掛け型補聴器が主流の時代、既成の耳栓では音漏れ→ハウリング→音量を抑えると本末転倒な調整をしている方も多かったのではないかと今では思います。

 

日本で補聴器を普及させるために

あくまで個人的な意見というか、個人的な記憶?くらいに留めていただきたいのですが(笑)

当時、補聴器を販売できるという所が少なかったと思います、メーカーさんはより多くの方に届けるために試行錯誤されたと思いますが、専門的調整が必要な補聴器は電気屋さんで売るわけにはいかないし、耳鼻科で販売することも医販分離の理念から難しかったと思います。

そこで調整やアフターケア等含めて「眼鏡屋なら似たような業種だから良いんじゃない?」という感じで「眼鏡屋で補聴器も販売している」ところが増えたのだと思っています。

 

それでも日本の補聴器普及率は低い

メーカーさんの販路の開拓によって「補聴器」という物を知る機会はだいぶ増えたかと思いますが、日本人の国民性?というのか眼鏡も今では結構掛ける事に対する抵抗は少なくなっていますが、補聴器もまた装用することに抵抗があると感じている方が多かったのは事実です。

「聞こえにくくても、工夫をすれば大丈夫」とか「我慢すれば大丈夫」「機械に頼るのは恥ずかしい気合いだ!!」みたいな感覚の方が一定数いらっしゃったように思います。

あとは先ほどにも書いたようにアナログ補聴器の限界で音質の調整やハウリングの抑制などの部分で「聞こえにくい部分を大きくして、聞こえやすい部分は大きくしない」という部分が細かく調製できなかったという事もあるかと思います。

 

デジタル補聴器の登場

初めてデジタル補聴器が登場したのは海外製メーカーで1996年との事です。それでも今から27年前、もちろんいきなり日本に浸透していったわけではなくアナログ式とデジタル式が併売されていて上位機種になるとデジタル式になるという感じの時代が続きました。

補聴器装用における天敵?であるハウリング抑制機能も効果的な物が出てきたのは2003年ころという事なので、たったの20年位しか経っていません。

 

2000年台に入ってからのデジタル補聴器の進化は凄まじいです!!

今までのアナログ式ではできなかった音質の調節をパソコンに繋いで細かく行えるようになりました。

ハウリング抑制も機械的ハウリングを検出すると抑えてくれるようにもなりましたし、何よりも大きい部分はリニア増幅という物からノンリニア増幅になりました!!!

 

なんのこっちゃ?と思われるかと思いますが、今までもある機能として最大出力制限という物は大きすぎる音は増幅しないという物はありましたが、ノンリニア増幅というのは入力した音の大きさによって出力量を変化させるものになります。

グラフにするとこんな感じ、簡単に書いたものですが左手のリニア増幅は入力音が5入ったとしたときに15にして10入った時には20にして25は行ったら35にしてみたいな形で増幅量は一定の10になります。

 

 

しかしノンリニア増幅は5入ったら18位にして10入った時には22、20入った時には28位にしてなど入る音によって変化を与えられます。

 

これによって期待できることは補聴器で一番聞きたいのは「会話の声」しかし大きくしなくても良い雑音になりやすい部分は抑えめにするという物です。

 

聞こえにくさというのも人それぞれありますが補聴器を使用する方の多くは加齢性難聴と呼ばれるもので、聞こえにくくなるというのも小さい音は聞き取りにくくなりますが大きい音の聞こえ方は変わらないと言われています。

よって多くの人が「うるさいなぁ」と思う音は加齢性難聴のある方も同じように「うるさく」感じる事が多いので快適に聞こえる幅が狭くなると言われている部分を調整できるようになりました。

 

そのほかにも突発音の抑制や定常雑音の抑制辺りは結構多くの機種で採用されています。

 

デジタル補聴器の進化はまだまだ進む

アナログからデジタルになった補聴器はかなり細かな調整ができるようになりました。

同時にパソコンやスマホの進化と同等に処理スピードの競争が続いています。

デジタル補聴器は音が入って音質調整をし雑音などの抑制などの制御をしています。

その雑音制御の中身も進化していて雑音と会話音が同時に入ってきたときに会話音をカットしないように雑音だけを切り分けて減衰する処理が行われるものもあります。

この時のコンピューターが処理しなければいけない情報量は莫大になり、瞬時に耳に届けなければいけない物が遅延してしまいます。

その遅延をなるべくなくしたいので補聴器内部のcpuと呼ばれる頭脳はどんどん性能が上がっています

近年の機種だと1000分の1秒単位で音を処理しているとの事です・・・

もう数字で言われても良くわからないレベルですが、人間に備わっている視覚や聴覚はすごく高性能です。

聴覚においては左右の耳でとらえた音の方向性や左右に入ってくる音の差によって自分が効きたい音なのか聞きたくない音なのかを判断するようなシーンもあります。

それが補聴器によって時間的な誤差が大きく成れば聞こえに影響してくるというのは想像していただけるかと思います。

 

音質的な進化というのは一定のところまで達しているかと思います。

そんな中で最近の進化と言えばスマホなどと繋がり、通話をしやすくしたりワイヤレスイヤホンの様に音楽を補聴器に流したり、スマホgps機能を利用して場所ごとに音質を変えたりできるようになってきています。

機械的に雑音を抑えたり調整することの限界がある部分をそのほかのデバイスと繋がる事でさらに利便性が向上してきています。

 

正直まだまだ補聴器を利用する世代の方々のスマホ利用率が低いというハードルもありますが、それでも私の様に個人店で立っていてもその機能を活かせる方が年々増えてきているように感じます。

 

そしてもう一つ、従来の補聴器は補聴器用の空気電池という物で駆動しています、この電池は毎日使ったとすると1~2週間くらいで電池切れになってしまいます。

そして本体も小型化しているので電池も小さいので手先の器用でない方は取り扱いが難しいというお声も頂く事がありますが、最近は充電式補聴器もラインナップが増えてきました。

専用の充電器にさしておくだけで充電がされるのでかなり便利になりましたね~

 

こんな感じで補聴器はどんどん進化して使いやすく聞きやすくなっています。

もちろん最新の機種になるとコスト的には高額な物もあります。

上位機種が進化すれば中級機あたりの機能も底上げされ使いやすくなりますので使用環境や使用頻度などを考慮しながら良い補聴器が選べるようになってきたとも考えられるのではないでしょうか?

 

何よりも使用本人やその周りのご家族のQOL を上げてくれる素晴らしいアイテムかと思います。

 

始めて来店した方が補聴器をつけていただくと日に日に笑顔になっていくのを目にすることも多いです。

快適な聞こえと快適な視生活を送って頂けるように、認定補聴器技能者と眼鏡作製技能士の知識をフルに使ってお客様にお届けしたいと思っています。