こんにちはメガネのイザワです。昨日は「補聴器を検討している方へ」という内容でブログを書きました。
結構長くなってしまったので分けて続きを書こうと思います
補聴器の進化
今日は補聴器の進化という事で書いてみようと思います。
私がこの業界に入ったころの補聴器はアナログ式の補聴器が主流でした。
現代ではデジタル式補聴器が主流になりほんとに進化の過渡期を目の前で見てきたなぁという印象です。
テレビもアナログからデジタルに変わった時代ともかぶりますが、テレビの場合この変化に伴って画質が大幅に向上しましたね!
補聴器に関してもこの変化によって音質が向上しています、そしてそれだけではなくそのほかも大きく進歩しているのです。
アナログ補聴器の時代に調整で来た部分といえば全体的なボリュームはもちろん調整できますが、補聴器として調整できるのは最大出力調整、音域別調整くらいでした・・・
昨日のブログの中で一般的な加齢性難聴の場合低い音よりも高い音の方が聞き取りずらくなると申し上げましたが、音域別調整で特異な部分は活かして、不得意な部分を補聴するという事はもちろん可能でした。
そして聞こえにくくなった方にお話しするときに大きな声で接する方をたまにお見掛けしますが、実は聞こえにくくなった方も大きすぎる音はうるさく感じる不快閾値がありますので、最大出力調整によって大きすぎる音は抑える事ができます。
一見アナログ補聴器でも必要十分な調整ができているように思いますが、デジタル補聴器が主流になった昨今では最低限の調整しかできていなかったなぁと感じます・・・
それだけデジタル補聴器のできる事は広がり補聴するレベルは格段に向上しました。
まずデジタル補聴器の大きな特徴としてはリニア増幅からノンリニア増幅になりました!!!
なんのこっちゃ?と思うかと思いますが(笑)入力音の大きさ別に出力を調整できます!!
簡単に言うと小さい音は大きく、大きい音はそれなりに・・・音の大きさ別に変化をつけられるのです。
先ほども触れましたが、難聴者の多くは小さい音は聞こえにくくなっても大きい音の聞こえはさほど変わらないケースがあります。
音を聞く環境は様々で家の中で二人で会話している時の環境音と、外出中の環境音は全く音の大きさが違います。
今までのアナログ補聴器は室内での会話の時には良く聞こえるようにボリュームを上げ、外に出た時には環境音がうるさくなるのでボリュームを絞るような使い方をしていた方が多かったですが、デジタル補聴器になりご自身でボリュームをいじる機会がノンリニア増幅という物になって減ったかと思います。
音域別の音の調整はステレオなどのイコライザーを触る方には理解しやすいのですがこのノンリニア増幅の考え方はなかなか伝わりずらいですが補聴器独特の調整方法なのかもしれませんね。
アナログ補聴器の時にあった最大出力制限は今でもありますが最大出力制限は出力自体をそれ以上でないようにするものですがノンリニア増幅は例えば小さい声を大きくして大きい声はそれなりに出力しようとするのでカットするわけではないという所が大きな違いかと思います。
そのほかにもどんどん進化をしていて、ハウリング抑制、良く補聴器がピーピーなっているイメージがある方もおられると思いますが最近の補聴器はピーピーなるのを抑えてくれる機能もかなり精度が高くなっています。
そして雑音抑制機能も定常雑音という冷蔵庫などのファンの一定的な雑音を検出して抑えたり、ガラス食器のぶつかる音や扉を強く締めた時の突発音を抑制する機能
雑踏の中での会話の時に雑踏のざわざわ音を抑えて人の声はそのままに増幅する機能まであります。
最近では機種によってはマイクが3つついている機種などはその雑音と会話音をより正確に切り分けて増幅してくれることによって会話の明瞭度もかなり上がっています。
デジタル補聴器は聞こえる音の作り方によってかなり高度に会話音を処理してくれるようになりました。
スマホをつなげて通話をしたり音楽を楽しんだりすることも標準的になってきましたし、現段階では補聴器が必要とされない私の聴力でも、雑音下の会話明瞭度を聞いてしまうと「ほしいなぁ~」と思ってしまいます(笑)
充電式の補聴器も一般的になってきているのでワイヤレスイヤホンみたいな感覚で使える様にもなってます。
まぁただ高機能を求めればお値段的になかなか手が出ない所もありますが、その分だけエントリーモデルもかなり良くなってきているので使用環境などに応じて選べる幅は広がっているかと思います。
何よりも「補聴器必要かな?」と感じた方は補聴器店でぜひ視聴をしてみてください。
補聴器がどんなものか?ご理解いただいたうえで検討されると良いと思います