こんにちはメガネのイザワです。
今日は珍しく補聴器についてブログを書いてみたいと思います。
私は国家資格眼鏡作製技能士1級でもありますが、認定補聴器技能者の資格も持っています。
眼鏡も専門的知識に基づきお客様ひとり一人に快適な眼鏡を提供するために眼鏡作製技能士は重要な資格だと思っていますが、同時に補聴器も医療器具であり専門的知識が必要ですし、さらには電子機器である最近の補聴器の進化は著しく常に知識のアップデートも必要な物かと思います。
そもそも補聴器とは?
そもそも補聴器とは?と調べている方もいらっしゃるかと思います。
接客している中でよく聞かれるのは「新聞広告とかで安く補聴器売ってるけどあれどうなのかな?」です。
前提として「補聴器」は管理医療機器に当たり、安く売られているものの中には「集音機」という物も存在します。
ざっくりとこの二つの違いを伝えるならば、集音機はマイクが捉えた音をそのまま増幅して音を大きくしてスピーカーから出力します。
対して補聴器というのはまずマイクで拾った音を高い音と低い音を分けて増幅します。
一般的に耳の聞こえが変化する際に要因はそれぞれありますが、多くの場合は加齢性感音難聴と言われるものです、感音性難聴の原因も加齢によるもののほかに騒音が原因だったり、病気や感染症などが起因することもあります。
あとは感音性のほかに伝音難聴という音を感知する神経に伝えるまでの経路に伝えにくい状況が起こって難聴になるケースもあります。
一般的な補聴器というのは気道式補聴器と言い、感音性難聴に対して有効であり、伝音性難聴の方には骨導式補聴器という物もあります。
加齢性伝音性難聴の多くは低い音は変化が少なく、高い音が効きにくくなるケースが多いです。
(日本耳鼻咽喉科頭頚部学会HPより引用)
最近テレビでたまに話題が上がる事がある「モスキートーン」と言われる蚊の羽の音のような高音域がご年齢とともに聞き取りづらくなることが多く加齢性伝音難聴の特徴と言われています。
この時の弊害としては、日本語で会話をする場面を考えてみると、母音と言われる「あいうえお」は音的に低音域の要素が多いのに対して子音と言われる「さしすせと」など空気が抜けるように発音する言葉の聞き落としが多くなると言われています。
言葉で言うと「さとうさん」が「かとうさん」と聞こえたり「さかな」が「たかな」と聞き違えたり、声は聞こえているが意味を取り違えやすい事が起こりやすくなります。
あとは、相手によって聞きにくくなることもあります、男性の声は聞きやすいけど女性の声は聞き取りにくかったり、テレビを見ていてもNHKの男性アナウンサーは良く聞こえるけど、民法のバラエティーなどは全然何言ってるかわからないとおっしゃる方もいらっしゃいます。
このような場合、集音機で聞きにくくなった高い音を増幅されると、問題の少ない低音域まで増幅してしまい結局そこが雑音として不快感が出るケースがあります。
そういった部分から集音機で満足いく方もいらっしゃいますが、耳鼻科等で加齢性難聴と言われた方にとっては合わないケースも多いかと思います。
ちょっと長くなってきたので、次は補聴器の進化などについて触れてみたいと思います。