こんにちはメガネのイザワです
今日は「眩しい光を抑えるとは?」という事で考えてみたいと思います。
まず前提に一言に「光」と言っても様々あります。
人間の眼に見えるのは可視光線と言って上の七色の表がありますが、約380nm~780nmという波長の間の光が「目で見える光」となります。
それ以外の波長の光は
380nmよりも小さい波長を紫外線
780nmよりも大きい波長は赤外線となります。
そして基本的には「眩しい」と感じる事は一般的に目に見える可視光線の領域の光を眩しいと感じるので、眩しさの対策をするためにはサングラスなどの色付き眼鏡によって抑える事が一般的です。
しかしこの眩しいと感じる部分は人それぞれで、今まで裸眼での外出している人が、色が入っていない紫外線カット(UVカット)レンズを付けただけでもその眩しいと感じる部分が軽減される事があります。
ただ一般的には無色のUVカットレンズだけでは眩しさは抑えられないとされています。
人間の眼は高性能
人間の眼の構造はカメラに置き換えて例えられることが多いですが、角膜、瞳孔、水晶体というレンズを光がとおり、硝子体→網膜へと届き網膜が捉えた刺激を視神経を通って脳に伝達し見える事に繋がります。
カメラで言うと角膜瞳孔水晶体という部分がレンズでその中の瞳孔が絞りにあたります。
眼に入ってくる光の量を調整するのはこの瞳孔の部分、そして光を知覚する網膜はカメラでいう所のフィルムに当たります。
カメラにもフィルムセンサー感度のISO感度という物がありますが、網膜にも明るい所用の画素数の高い細胞と、暗い所用の感度は高いけど低画素数のような細胞があります。
眩しいと感じる部分はどこなのか?
眩しいと判断するのは最終的には脳だと思いますが、脳へ伝達するまでにその映像を見やすくするために瞳孔で光の量を調整し水晶体でピントを調整し網膜の感度を操りながらなるべく見えやすい画像を作ります。
その眼単体で作った画像を最終的には脳で画像処理が行われるようなイメージになるかと思います。
皆さんも経験あると思いますが、夜、明るい部屋の電気を消した直後というのは真っ暗で何も見えない状態になるかと思います、そして時間が経つと徐々にその暗さでもある程度は見えてくると思いますが、この真っ暗になって光をなるべく多く取り入れるように瞳孔が開き、網膜も暗い所用の細胞に切り替わっていきようやくある程度の暗さなら見えるような状態になっていきます。
暗いところから明るくなった時にはこの逆の状態で瞳孔を絞り光の量を抑えて網膜も明るい所用の細胞を使うように徐々に変化していきます。
これを暗順応、明順応と言います。
と言ってもこの対応できる幅には限りがあるので、暗さも窓もない部屋で電気を消してしまえば時間が経っても見えないですし、明るすぎれば眼を開けてられないような明るさもあるかと思います。
この明るすぎて眼を開けていられない状態はまさに「眩しい」状態かと思いますが、眼を開けていられない眩しさというのも人それぞれになります。
極端な例でいうと夏の炎天下、太陽を直視するなんていうのは多くの方が難しいと思います(良い子はマネしないようにしましょう)
しかし部屋の照明位の明るさでも「眩しくて目を開けていられない」という方も最近では珍しくありません。
その個人差があるのはなぜでしょうか?
普段天気の良い時の外出でも極端な眩しさを感じなかった方でも、例えば体調のすぐれない時や睡眠を十分に取れていなかった時などに「今日はやけに眩しいな」と感じる事はありませんか?
ここは私の憶測になりますが、体が疲れている時、体じゃなくとも目が疲れている時などは「脳が眩しい」と感じても目に対してうまく指令が出せず目をうまくコントロールできていないような状況があるのではないかな?と思っています。
先ほどのような炎天下の太陽を直接見るような特殊な状況じゃなく、ちょっとした天気の時に眩しさを感じるという方はサングラスなどの色付きレンズで対処するというのも良いかと思います。
しかし最近特に眩しさを感じやすい方は、日常から「物を見る」事に対して何らかのストレスが掛かっているんじゃないかな?と思っています。
実際に色付きサングラスレンズを掛けて眩しさを抑えれば解決できる方もいらっしゃると思いますが、人によっては部屋で電気をつけているのもつらいと感じる方やテレビもつけてられない、パソコンのモニターも照度を落としたり色温度を暖かい色に変えてもつらいという方が多くなっています。
その日常的にかかる見る事に対してのストレスを軽減すれば、その過敏な症状が出にくくなるんじゃないかな?と思います。
その見る事のストレスというのは例えば45歳位から始まるとされている近くの見づらさもその一つかと思います。
ただ私もちょうどその年齢ですが「見えない」「見えづらい」と自分で感じる事は少なく見えるか見えないかで言うと見えるんですよね(笑)
でもそれは眼が頑張って見てるから見えるわけで、この頑張っていることがストレスだと思います。
この一般的に言う老眼(労眼)という症状は自分では最初は気づきにくいと思います。
その他にも乱視であったり、使用目的距離なども含めて目にあっていない眼鏡やコンタクトを装用することもストレスに繋がると思います。
そして上で触れた光も紫外線に近い可視光線である短波長光(ブルーライト)という物もその一つになる可能性はあります。
原因は一つではないですし、その感覚もひとりひとり違う物だと思います。
光ではなくて音に置き換えてみるともう少しイメージしやすいかもしれませんが、低い音から高い音まであってどの音域であっても大きくし過ぎればどの音でも不快になると思います。
小さい音であればどの音域でも心地よく感じる場合もあると思います。
例えば自宅の寝室のすぐ横に電車の線路が通っていて定期的に電車が通過するような環境を想像してみてください。
慣れてしまえば全然平気で生活できる方もいらっしゃると思いますが、人によっては精神的、肉体的に不調を来す方もいらっしゃると思います。
じゃぁその音で不調を来してしまう方は線路からどのくらい離れていたら不調が出なくなるのか?というとそこでの個人差も大きいと思います。
人間が感じる眩しさという部分も似ていると思いますが、眼鏡屋的にはそのストレスのある見え方があるとするなら、眼鏡によって軽減、緩和できる事を目指しています。