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NOメガネ!NOLIFE!

視生活を明るく快適に メガネのイザワ

忘れ去られそうな技術?

こんにちはメガネのイザワ 伊澤康一郎です。

 

世の中AIの進化によって今後必要のなくなる職業があるなんて言われていますが、やっぱり人間の手によって残すべきものってあると思います。

 

確かにAIによって賄えるものはたくさん今後出てくるでしょう。

 

海外の有名大学が出した「AIによって無くなっていく仕事」にもメガネ・コンタクト販売が堂々ランクインされています。

 

まぁAI云々が言われる前から機械の進歩によってだいぶ眼鏡業界内自体も変わってきたと思います。

 

私が子供の頃、父親が眼鏡屋を始めた頃はメガネレンズを削るのも手作業。しかもその頃はガラスレンズ全盛の時代です。

 

そして個人店でもまぁまぁな本数が売れていたと思いますが、一本の眼鏡を仕上げるのに1~2時間は掛かっていたんじゃないでしょうか?

 

メガネのレンズは「丸生地」で到着してそれをお店でお客様の選んだ枠に削って入れます。

でも丸生地からフレームの形にするのにはじめから削っていくにはかなり大変なのでガラスカッターで切れ目を入れて切ったり、カキ箱、カギ箱?と言われるものでガリガリと削り落とすというのか・・?大きく形を修正してなるべく手で削る場所を少なくしてから仕上げていくような方法でした。


ちょっと文章で説明するのは難しいです、しかもカギ箱は今の眼鏡屋さんも知らない人が今となっては多いと思います。

 

ちょっと前振りが長くなってしまいましたが、私が今回書きたかったことは、ハードコンタクトレンズの度数決定です。

 

 

一言にハードコンタクトの度数決定と言っても結構奥が深く、私的には「検眼」の重要な要素が盛り沢山ですごく勉強になるんです。

 

と言っても現在ハードコンタクト利用者が過去に比べて圧倒的に少なくなり、コンタクト利用者のウエイトは使い捨てソフトコンタクトレンズがほとんど!と言っても過言ではありません。

 

そして、眼鏡店でコンタクトの度数を測るような時代ではなくなったのもあります・・・

 

私は眼科へお手伝いにも行っていますが、眼科スタッフにも「ハードコンタクト処方」を知る人も少なくなったのも事実です。

 

 

ではハードコンタクトの処方は何が重要な要素か?というとすべてがシビアなんです。

 

シビアと言うのは逆を返すとやった事(度数を変える等)がちゃんと素直に反映されるんです。

 

ソフトレンズってもともとレンズ自体に多く水分を含んでいるのでどうしても「水を通して見た感じ」が残ります。

ソフトレンズしか使ったこと無い方は「何言ってんの?そんな事無いよ?」と思われるかもしれませんがパキッとクリアーに見えるのはハードコンタクトです。(バッチリ合えば)

 

度数の1段階の変化も明確に現れますし、被検者の角膜形状に対してレンズのカーブ深さやサイズを調整して決定しますがその形状変化によっても度数の作用が変わってきます。

 

そしてそのカーブ、サイズ調整は装用感に非常に重要な部分で、角膜にピッタリフィットしすぎると涙の循環が行われなかったりスポイトみたいに角膜に張り付いたりします。じゃぁ動くように緩めにしたら良いじゃんと思うかもしれませんがそれもまた瞬きによってレンズが動いた際に大きく動いてズレやすく、見たいポイントに落ち着かなくなります。

 

このレンズカーブを変えて度数変化を想定して考え無くてはならないところにハードコンタクト処方の面白さがあります。

 

更にはテストレンズはすべての度数を用意できるわけがないので大まかな度数が入っているものしか用意されていません。

 

処方時の視力検査ではある程度度数の入ったテストレンズを装用しその上から眼鏡の仮枠で追加矯正をして度数を探します。

 

この追加矯正によって「どのくらい度数を追加すればいいか?」を決めますが、そこで出た度数をそのままテストレンズの度数に追加するわけにはいかないのです・・・

 

メガネレンズは角膜から12ミリ離れたところで初めてその度数の作用をします。逆に言うと追加矯正の眼鏡度数からコンタクトの度数にするにはその12ミリ分距離が変わることに対しての補正を計算に入れないといけないのです。

 

そしてここまでが一般的なハードコンタクトの処方の大まかですが実際にいろいろな方を検査してると角膜にある乱視と水晶体にある乱視を頭に入れてどのようにその方が乱視がコンタクトによって打ち消されてるのか?それとも残って「乱視」として前に出てきてしまうのか?も見ていかないといけません。

 

角膜に乱視が強い方はバイトーリックと言って普通の均一のカーブじゃない乱視用ハードコンタクトもあります。

 

このバイトーリックともう一つフロントトーリックなんて今きっちり処方できる眼科ってあるのかな?

 

先日、そのバイトーリック、フロントトーリックを作っているメーカーさんと話しましたが、技術を必要とするようなレンズはどんどん少なくなってきました。

 

そういうレンズを必要とする人がいなくなってきた?

 

いやそんな事はありません。

絶対必要な方はいらっしゃいます。

 

ぶっちゃけていってしまうと、「面倒で時間がかかる物は売上に貢献しないから売らなくなった」という方が正しいと思います。

確かに普通のレンズよりそういうマニアックなレンズのほうが単価は高いです。

でもその分時間と知識が必要です。

 

量を売って売上を取る時代になっていくのは寂しいです。

 

プライドを捨てたようなものだと思います。

 

私は出来るならばそういった時間はかかるけども一人ひとりにより満足度の高い眼鏡、コンタクトを販売し喜ばれる仕事をしていきたいと思います。

 

 

冒頭に触れたAIの進化は、当たり障りのない平均的な満足度を多く得るには必要な技術ですが、メガネ・コンタクトはそんな平均的なものだけでは無いと私は思っています。

 

AIの進化によって平均以上の満足を得られるような答えをはじき出すのはすぐに簡単になると思いますが、それでもそれに負けない満足感を得られるような眼鏡屋を今後も目指していきたいと思っています。

 

 

あっ、でもAIに頼るべきところにはしっかり頼る部分もありますよ。

わからないことはグーグル先生に聞きますし(笑)

 

 

 

 

「視生活を明るく快適に」

認定眼鏡士と認定補聴器技能者のいる店 

メガネのイザワ
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