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今日の勉強になったこと その2

先日書いた「勉強になったこと」その2を書こうと思います。

前回は網膜色素変性症の内容と現在の対症療法の内容を参考資料から抜粋して書きました。

今回は将来の治療

★将来の治療1
人工眼(網膜)、網膜再生、遺伝子治療などについての研究が推進されている。

1)人工眼:視神経への電気刺激によって失明者の視覚を再建する工学システムを総称して人工眼(Visual prosthesis)という。
2)網膜再生:神経網膜を構成する各細胞(2種類の視細胞、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞、神経節細胞、ミューラー細胞)および網膜色素上皮細胞は2008年2月までにES細胞やiPS細胞から分化再生が可能となっている。

3)遺伝子治療:障害のある遺伝子に正常な遺伝子または補うような遺伝子を入れて細胞を正常化する。


人工視覚1
1)人工眼:
視神経への電気刺激によって失明者の視覚を再建する工学システムを総称して人工眼(Visual prosthesis)という。人工眼は電気刺激する場所の違いにより、脳刺激型(Cortical implant)、視神経刺激型(Opric nerve implant)、網膜刺激型(Retinal implant)に分類できます(なお網膜刺激型は日本では人工網膜とも呼ばれます)さらにバイオハイブリット型(Bio-hybrid implant)や、神経伝達物質で刺激する科学刺激型を加えると5種類のタイプが研究されている。
 日本では大阪大学など臨床応用に向けて研究が進められており、数年の内にはその成果が報告されるものと期待される。海外ではアメリカ、ドイツを中心として研究が進んでおり、実際にチップを埋め込み電気を流したとき電光掲示板のように目の前に手があるとか、コーヒーカップの存在を認識するまでにはなっている。近い将来、0.1の視力を確保したいと研究が進められている。

人工視覚2
1)ハイブリット型人工眼:東工大の研究
バイオハイブリット型人工眼は体内装置と体外装置から構成され、体内装置の電極上に神経細胞を付着させて体内に埋植する。中枢神経細胞は、シュワン細胞が存在する環境でその突起である軸索を再び伸ばすことが出来る。バイオハイブリット型人工眼ではこの性質を利用し、体内装置と高次視覚中枢とをつなぐ「生きた信号ケーブル」として、神経細胞を用いる。このケーブルは末梢神経線維またはシュワン細胞を含んだ人工神経(培養シュワン細胞、細胞外基質および神経栄養因子を半透過膜性チューブに充填したもの)の中へ、電極上に付着させた神経細胞の軸索を誘導して形成し、他端は視覚中枢に接続する。視覚中枢において軸索の末端でシナプスが再形成されれば、電極から送られる電気信号に応じて神経細胞は中枢へ信号を伝達し、体内装置と高次中枢との機能的接続を実現する。

網膜再生
ES細胞は受精卵を利用するため倫理的なハードルが高く、臨床応用に様々な制限があったが、京大の山中教授により体内細胞から人工多機能性幹細胞:iPS細胞が作られた。iPS細胞は人の体細胞に4つの遺伝子が加えられて作られる。iPS細胞からES細胞と同様も視細胞が作ることが可能である。
またiPS細胞は自己のものなので拒絶反応はほとんどない。ただし網膜色素変性症では他の人のiPS細胞からつくられた視細胞を利用しなければならない。しかし視細胞は他の細胞と比較して拒絶反応が起こりにくく実用上の障壁は高くないと思われる。
iPS細胞のガン化と純度の問題が壁となっている。作られた視細胞が思惑通り機能するのか。他の機能をもつ細胞が混じっていないかなど克服しなければならない。

遺伝子療法
網膜色素変性症の治療では3つの方法が考えられている。
1)原因となった遺伝子を補充するか修正する方法
原因遺伝子は判明しているだけで40程あり、これからも数多く発見されると思われ個人的に特定するのは困難で、この方法は現在、臨床での実用化は無理だと考えられる。
2)網膜色素上皮細胞に、ある遺伝子を入れて視細胞を保護する因子を生成させ病気の進行をゆるやかに、または止めようとする治療。(九州大学
現在、臨床応用に向けて厚労省の認可待ち。
3)別の細胞に遺伝子をいれて視細胞によく似た働きをする細胞を作る方法(東北大など)