こんにちはメガネのイザワ 伊澤康一郎です(^。^)/
先日、眼鏡が出来るまでを何回かに渡って書きましたが、一段落したので今日はメガネレンズについて私の知っている限りの基礎的なことに触れてみたいと思います。
みなさんは眼鏡レンズに対してどのくらいの事を知っていますか?
よく聞くところだと「薄型」とか「球面、非球面」とかそのくらいですかね?
まず、「薄型」と言われるのはレンズの素材の屈折率というのが関わっていて、スタンダード素材から薄型、超薄型、超超薄型などと分けているところもあります。
屈折率で分けると
スタンダード r=1.50
薄型 r=1.60(1.56)
超薄型 r=1.67(1.70)
超超薄型 r=1.74(1.76)
とこんな感じです。
(今回はプラスチックレンズについてお話してます)
屈折率のカッコに書いてある屈折率はメーカーや商品によって異なる素材を使っている場合もあるので二重に書きました。
この他にレンズ設計というものがあります。
単焦点レンズの場合
球面
非球面
両面非球面
とあります。
この素材と設計を合わせると
1.50球面
1.50非球面
1.60球面
1.60非球面(1.56非球面)
1.60両面非球面
1.67球面
1.67非球面(1.70非球面)
1.67両面非球面(1.70両面非球面)
1.74非球面(1.76非球面)
1.74両面非球面(1.76両面非球面)
ざっと上げても10種類(;゚Д゚)!
これにコーティングが
反射防止コート
撥水コート
対摩傷コート
防曇コート
防汚コート
帯電防止コート
ミラーコート
ブルーライトカットコート
などなど・・・(商品によってはつかないものもある)
もうすでに気が遠くなるような商品数ですね・・・。
これだけ種類がある中で通常眼鏡をお作りになる方は種類や特徴を網羅するのは無理があると思いますので、多くの方はお店のプロのおすすめの通りにレンズを選択しているかと思います。
ただここでちょっと気を付けていただきたいことが!!
一つ目にレンズ素材の特性上、一番光学的に優れているのはスタンダード素材のr=1.50というレンズです。
しかし度数によってはスタンダード素材は当然厚みが出やすいです。
じゃぁ~超超薄型で「薄くて軽いレンズが一番」なのかというとそうでもありません・・・
素材屈折率を上げれば上げるほどその光学的な弊害が出ます。
屈折率を上げるということは単純にスタンダード素材に色々な化合物を混ぜて屈折率を上げます(正確にはちょっと違いますが)
その化合物の影響で屈折率を上げると色の滲みが出やすくなったり透明度が落ちたり、暗くなったりします。
このレンズのスペックを表す数字に屈折率とは別にアッベ数というものがあります。
この数字は高いほうがクリアーに見えて低いほど色の滲みが出やすくなります。
素材屈折率ひとつ取ってもメーカー間で多少ばらつきはありますが、
スタンダード素材でアッベ数=59前後
薄型1.60素材で =40前後
超薄型1.70素材で =35前後
超超薄型1.76素材で =30前後
(手元の資料でのみ確認したのでメーカーによって前後します)
雑貨屋さんでよく売られている伊達メガネはダミーレンズが入っているものがありますが、これはコストを下げるためにアクリルの透明な板が入ってます。
このアクリル素材のアッベ数は30前後だそうですが、この度が入っていない伊達メガネをかけただけでも色の滲みがでるために眼精疲労の原因になります。
しかし・・・眼鏡レンズで超超薄型をお選びになる時はそれに支えられない薄さや軽さを求めるためにお選びしておすすめするケースも多々あります。
逆にお客様の中にはなるべく 「いいレンズ」「薄いレンズ」を希望される方もいらっしゃいますが度数によっては素材屈折率が高ければいいレンズというわけではないのです。
このように単焦点レンズの素材だけで考えてもお客様の眼のお度数、お選びいただくフレームなど様々な条件によってひとり一人おすすめする商品が異なるのが普通です。
もちろんお客様まからすると通常の眼鏡屋はどのくらいの金額なのかわかりづらい部分も多々あると思います。
お店に入る前からある程度金額がわかるお店の方が入りやすいと思います。
しかし十人十色のメガネづくり、お客様に合ったものを提案していきたいと考えるとなかなか一律料金の提示はできません・・・
とりあえず!!眼鏡レンズの種類は単焦点だけでもこれだけ、もしくはこれ以上に種類があるということを知っていただいて私たちプロの眼鏡はその都度、お客様にあった商品の提案を常に意識してます。
眼鏡は視力矯正として見やすくすることはもちろん眼精疲労の軽減や改善等を目的したものです。
お作りになる際には後悔の無い眼鏡を~(´ー`)/~~
メガネのイザワ
大田区仲六郷2-31-9