こんにちはメガネのイザワ伊澤康一郎です。
さて世の中はG.W.真っ只中!!
当店は元気に営業中です。
先日お客様よりご依頼頂きました、アンティークフレームのレンズ交換。
一見かんたんな加工に見えますが・・・
まず最初に入っていたレンズはガラスレンズ。
現在ではガラスレンズの穴あけ加工はできないわけではありませんが、使用中の破損のリスクも高まるために基本的にはお受けしません。
今回のお客様も「自分で落として割っちゃいそうだから」ということで今回はプラスチックで作成
後はレンズのサイズアップとチェーンの取り付け位置を右から左にと言うことでオーダーを受けました。
今回の加工で一番のネックはこの金具。レンズを挟み込んで止めるタイプですがレンズの厚みが出れば当然はめることができません。
手で削って合わせようかな~なんて思っていましたが、なんとか機械をうまく使って作ることにしました。
といっても当店で現在使用している機械はこちら見る人が見れば分かるんですが、本来この機械はレンズ前面が左側に来ます。
刃物が当たるのも左側からなので段落ち加工をするにもレンズ前面側しか削ることができないためにレンズを反対に取り付けることにしました。
ただここでもう一つの問題が機械の設計自体が「左側にレンズ前面が来ることを前提にして」作ってあるのでレンズの中心位置も反転してしまいます・・・
ということでズレる量を想定して計算して取り付けました。
そしてまだもう一つの問題はどのくらいの量を削り込むか・・・
これも機械の特性上、設定できるのはレンズ面から何ミリ削るか?という設定しかできません。
本当は例えば「3ミリあるレンズ厚を2ミリ残して削る」という設定がしたいのですが仕様上それができないので現物合わせで0.1ミリ刻みで合わせていきました。
左右のレンズ度数が違うので当然左右それぞれで合わせていきます・・・
形の決定でも試行錯誤したのでこの写真は試作品(笑)
そして・・・丸一日を試作、設定、微調整で費やしついにできました!!!
外見上はよく見ないとわからないような部分ですが、逆にこれだけ目立たなく仕上げることができました♫
お客様も大変喜んでくれて私も嬉しいです!!
眼鏡屋をやってるとお客様が満足してくれたときが一番やりがいを感じます♫
現代の「普通の眼鏡屋」ではないかもしれないですが、昔ながらの視力検査も加工も技術屋だった頃の眼鏡屋で居たいと思っています。
認定眼鏡士と認定補聴器技能者のいる店
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