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視生活を明るく快適に メガネのイザワ

三歳児検診時の視力検査機器導入後の結果変化

視力検査/眼科医/男の子のイラスト

こんにちはメガネのイザワです

早速ですが私は前から三歳児検診時の視力検査の方法に疑問を持っていました。

まず最初に、事前問診票での見え方に対して項目があり自宅でのチェック、そして会場では保健師さんによる視力検査

確かに3歳時の視力検査は大変です、気分が乗らないとか、適当に答えるなんて当たり前、そして流れるようにやってくる被検者・・・・

考えただけで検査する側の苦労が想像できます・・・・

そんな煩雑な状況の中で、この視力検査の目的は、まず

・十分な視力が育まれているかどうか?

・斜視弱視と呼ばれるような疑いがないかどうか?

が主な目的だと私は思っています。

気分が乗らないからとか適当に答えられてしまった場合その判断、問題の振り分けの精度ってあまり良くないですよね・・・

実際の数字的にも令和3年度の

・「精密検査を要する者」2.9%

・斜視弱視発見率0.6%

だったようです。

 

本当に精密検査が必要なくてさらに斜視弱視もいないという事であればこの数字は低いに越したことはありません、しかし斜視弱視は50人に1人と言われているので発見率2%位の数字になるのではないかな?と思います。

もちろんこれは統計上の数字と実際の数字は必ずしも一致しないとは思いますがそれにしても見逃されていた可能性は高いのではないかと感じます。

 

結構前からその点が気になっていていろいろ自分なりに調べたり他の地域の方の話を聞いたり自分にできる事が何かないか探していました。

その頃、福井県鯖江市で3歳児検診における斜視弱視検出率を上げるためにスポットビジョンスクリーナーという機械の導入をし成果を出していることを知りました。

ちょうど鯖江市に行くことがありその時に直接現鯖江市長のお話や鯖江市の保健師さんとお話をさせていただく事が出来ました。

 

冒頭にあった3歳児検診時の視力検査は煩雑な状況の中、新しい機械を導入して余計に混乱してしまう可能性もあるのではないか?等の懸念点もありましたが現場の保健師さんの話では最初の一時的には流れが掴めずにという事でしたがそれは最初だけで流れができると今まで以上に円滑に進み検査対象であるお子さんのストレスも軽減できるという話を伺いました。

 

そこで私のお店のある大田区にもぜひ視力検査方法の見直しを含めて機器の導入をお願いしたいなという事で、大田区に対して陳情書を提出しました。

確か陳情書の提出したのは2018年だったかと思います。

そこから大田区議会にて審議をしていただき2022年度に機器導入をしていただきました。

長かった・・・

 

ちょっと話は前後しますが

なんで眼鏡屋である私が三歳児検診の視力検査にこだわるのか?

私自身も子供がいて実際に三歳児検診にも被検者の親として立ち会いました、やっぱり職業柄視力検査の現場を見て、「これでは正確に検出するのは難しいんだろうな?」と感じました、もちろんその頃はそれくらいにしか思っていなかったのですが、いろいろその検査の意義とか考えだしたらやっぱりこの時期に検出し必要であれば治療をする意味の重大さに気づいてしまったのです(もともと重大であることは間違いない)

 

人間は生まれてすぐは寝返る事も出来ないですし視力に関してもいきなり良いわけではありません、日々の生活の中で育まれていくのです、例えば寝返りに関しても体を動かすのに必要な筋肉を少しづつ動かしながら、適度な負荷をかけながら筋肉が育まれて初めて「寝返り」という動作ができます、その次にはハイハイという行動もさらに筋力が必要なので徐々に成長という段階を踏んでいきます。

視力に関しても同じで眼は良くカメラに例えられますが、角膜水晶体が光を通しピントを合わせ網膜にピントが合えば物を見る事ができますが、赤ちゃんの時はまずピントもあっていないし網膜の感度も良くないためにボヤっとしか見えていないと言われています。

成長とともに眼球も少しづつ大きくなりピントが網膜に近づいてくると水晶体というレンズで自分の力でピントを合わせようとします、そのピントが近くなってくると網膜も見えるという刺激を受けながら感度が上がってくると言われています。

この一連の流れの中でうまくピントを合わせられずに網膜に適度な刺激を与えられなければ網膜の感度もうまく上がらず、このような状態が弱視と言われます。

そしてそのしっかり映像が見えづらい状況になると右目と左目それぞれの眼で見た映像を一つにまとめるのが難しくなり視線を合わせるのが苦手になり斜視という状況になったり、ピントを合わせる調節機能とより目をする輻輳という機能は連動関係にありますが、過度な調節機能によりより目が誘発されてしまう斜視などもあります。

このような状況が続いてしまうと将来的に正確な視力の獲得や両眼視の獲得が難しくなります。

理想は3歳児検診頃に斜視弱視疑いの発見をして必要であれば治療の開始をすればほぼ回復すると言われています、眼の成長が完成する6歳までに発見治療をすることが望ましいとされています。

 

眼鏡屋として見え方の補助をするという仕事をしている中で見える事の大切さを日々、目の当りにし幼少期の見え方を見逃してしまう事によって将来的に職業選択を狭められてしまったり好きな事が出来なくなってしまう可能性もあります。

そんな大事な「視力」というのが三歳児検診における視力検査方法のちょっとした見直しをすることによって大きく改善できるのであれば、ぜひお願いしたいと思ったのが大田区に陳情書をお願いした経緯です。

 

そんなこんなで先日導入後の結果を教えていただきました

精密検査を要する者は令和3年度の2.9%にたいし、令和4年度は2倍という事なので約5.8%、斜視発見率は令和3年度0.6%に対し3倍以上という事なので1.8%以上との事でした、上の方でも書いたように50人に1人と言われている約2%という統計上の数字と同じくらいになったという事は今までのやり方では見逃されていたものがほとんど確認することができたという事になるのではないでしょうか?