こんにちはメガネのイザワです
今日は実は?奥が深い眼鏡の調整についてです。
眼鏡の調整は実は奥が深い?
眼鏡の調整は簡単に見えて実は奥が深いものです。
それもそのはず、眼鏡にはいろいろな素材、デザイン、そして眼鏡を掛ける方のお顔の形等々、一つの事ができればOKではなくレンズと眼の距離や角度(角膜頂点距離、そり角、前傾角)鼻あての調整、テンプル横幅や回り込み具合、耳にかかる部分の曲がり具合、それは二次元的ではなく三次元的に調整を行わないといけません。
そして生身である人間の頭部の形状は左右対称ではないですし皮膚の厚みなども人それぞれ。
そこに眼鏡を掛ける方の好み、ゆったり目が好きか?きつめが好きか?いろいろな要素をクリアすることが必要です。
その中で本の一つの要素になりますが今回はセルフレームの横幅の作り方についてです。
デザインによっては調整が効かない物があるのも事実
確かにフレームデザインによっては調整が効かない部分が存在し、ほかの調整できる部分で何とかしないといけない場合もあります。
写真は調整が効かないと諦められやすいレイバンのモデルです。
顔幅が広くて緩い場合、本来は腕の付け根(ねじがついてる折りたためる部分)から幅を詰めたい場面でそれをせずに腕を湾曲させて抑えるように調整をしているケースを良く見ます。
もちろんお顔の形状によってはこのような調整がベストの時もあります。
イラストで描いてみると左の様にこめかみの辺りを添うように腕が面で当たるように調整した方が眼鏡の安定感が出ますが、右のイラストの様に極端に湾曲させれば点で当たるようになります。
この場合眼鏡は不安定になる可能性がある事とその点に眼鏡を支えようとする力がピンポイントにかかるので痛くなったり不快感が出てしまう事もあります。
ただ先ほど申し上げたようにイラスト右の状況だった時に腕の部分を単純にまっすぐにしただけでは下のイラスト一番右の様になってしまいます
これではそもそも横を抑えていないのでガバガバ(笑)ゆるゆるの状態になってしまいますので、赤丸の部分の調整によって幅を詰める必要があるのです。
しかしレイバンのウエイファーラーというモデルはここの智という部分から幅を詰める事が難しいところもあります。
ただしっかりと手を加えればちゃんと調整できるのでこういう細かいとこをを少しづつ調整することが必要です。
たまたま同じフレームをお持ち込みいただいたお客様のフレームをお借りして比較写真を撮らせていただきました。
写真右が元の状態、左が調整しなおした状態になります。
なんとなく伝わりますか?
ちょっと角度を変えて、今度は左が調整前、右が調整後になります。必ずしも右の状態が正解というわけではありませんが、先ほどのイラストにあるような状況では右の調整が優位になるかと思います。
ここら辺は掛けていただくお客様のお顔の形状に対してどういう調整をすることが必要なのか?
最近では結構ネットで気に入ったデザインをぽちっと買われる方も多くなりました。
便利な世の中になったかとは思いますが、その分フィッティング難民になっている方も多くいらっしゃいます。
理想はしっかりとご自身が掛けた時にサイズ感が合っているのか?そして眼鏡屋さんに見てもらってちゃんと調整できるのかを見ていただくのが、快適な装用感に繋がるかと思います。
今回の横幅に関しては眼鏡のフィッティングの一つの要素に過ぎません、たとえサングラスで「ちょこっと掛けだから良いだろう?」と考える方も多くいらっしゃるかと思いますが、理想は「あれ?掛けてるの忘れてた」くらいに快適な眼鏡、サングラスが一番良いかと思います。